生前にお墓を選ぶ「生前建墓」とは?メリットや流れを解説

生前建墓とは

生前建墓というのは、読んで字の通り、生きている間に自分のお墓を建てる行動や考え方のことを言います。

昨今、テレビの情報番組であったり、雑誌などで取り上げることが多い「終活」という考え方のように、自分自身の最後に向けた人生を考える中で、前もってお墓の準備をする方が増えており、生前に自分のお墓を建てている方の割合は日本全体の約6割以上もの数にのぼる、とも言われております。

そうした考えや行動への動機や理由というのは、それぞれの方々で違いますが、「遺す家族の面倒や負担を減らすため」であったり「自分の心配ごとを減らし、余生を充実させたい」などのような思いを抱くことで始める方が多いです。

遺される家族などから見る生前建墓について

生前建墓も含めて、終活というものを遺される側の家族がどう思っているのか。それに関して、ライフメディア リサーチバンクがアンケートを採りました。

まず、「親にエンディングノートを書いて欲しいと思うか」というアンケートを取ったところ、「万が一のために書いて欲しい」と「まだ早いと思うが書いて欲しい」を合わせると、6割以上もの子世代の方々が、親にはエンディングノートを書いて欲しいと思っているという結果が出たそうです。

また、「どのようなことをエンディングノートに書き残して欲しいと思うか(複数回答)」というアンケートも採ったところ、「葬儀や墓のこと」と答えた方の割合は、62.6%であったそうです。

これらのアンケート結果から見て取れるように、お墓のことも含めて親の考えや意思、意向を尊重し、重視したいと思っている子世代の方々が多いのがわかります。

生前建墓のメリット1:自由に選ぶことができる

生前建墓をすること、考えることでどういったメリットがあるのかを、幾つかご紹介したいと思います。

まずは、生前建墓であればお墓を自由に選ぶ余地があるため、「家族と一緒にお墓を選ぶことができること」それに加えて「失敗や後悔のないお墓選びができること」がメリットとして挙げられます。

例えば、予算であったり、そのお墓の自宅からの距離、お墓の大きさやデザインなどといったものを家族と相談した上で決めることができるわけです。そうして選び、決めたお墓であれば失敗もないですし、何より後悔もしないですよね。

生前建墓のメリット2:遺す家族などの負担を軽減できる

家族などの身内が亡くなった後、遺された方々は遺品の整理であったり、様々な手続きに追われるなど、やるべきことやわからないことがたくさんあり、墓石をゆっくりと考えられる余裕や時間はありません。

予めお墓を建てておけば、そうした大切な方々の負担を軽くさせることができます。それに、遺された家族の方々からしても、故人が生前に納得して建てたお墓で眠ってくれることは、安心して旅立ってもらえる、という思いや実感を抱けることにも繋がっています。

そうした気持ちの面での負担や捉え方もケアできる一面を持っているのが、生前建墓であり、そしてそのメリットでもあるのです。

生前建墓のメリット3:遺すお金、今後のお金が見える

お墓を建てるのにせよ、葬儀を行うことにせよ、それらにはある程度まとまった額のお金が必要となります。

生前建墓や事前に葬儀の話を進めたりまとめておくことで、お墓や葬儀に必要なお金がどれくらいかがわかりますので、子どもや家族などに遺すお金はいくらにできそうで、また今後の生活に使うお金などのことも考えやすくなります。

そうした考え方は、遺す大切な方々への思いでもありますし、また人生設計を見つめ直し、改めて考える行動ですから、自身の今後の生活への充実感や安心感に繋がってくることだと言えます。

生前建墓のメリットはこれらのようなものがありますが、基本的なメリットは「自分の今後のため」という側面と、「遺す家族のため」という側面の2つがある、ということですね。

生前建墓~納骨までの流れについて

通常、お墓を建てるには2~3ヶ月ほどの期間がかかります。また節目の四十九日に納骨を行う場合でしたら、存命中にお墓の準備を済ませておかなければ間に合わなくなってしまいます。以下にお墓探しから、納骨までの流れをご説明したいと思います。

1:墓地の資料を取り寄せ。墓地を探す際は、希望する条件に合う墓地の情報を調べることと、そのためのパンフレットを取り寄せましょう。また、石材店を選ぶことも肝心です。

2:墓地の見学。実際に墓地を見学しに行き、園内は綺麗に整備されているのか、施設はしっかりとしているかなどのポイントを確認しましょう。

3:墓地の申込み。そうして希望に合う墓地が見つかったのなら、予約と契約をします。

4:墓石のデザインを打ち合わせ、そして発注。石材店の方々と相談を重ね、墓石の形や石材の色・種類などを決めて、その墓石の工事の見積もりを出してもらいます。そして、契約を結べば墓石作りが始まります。先ほど説明した、お墓を建てるのに2~3ヶ月ほどかかるというのは、この墓石の契約から実際に建つまでの期間を指します。

5:お墓に納骨。納骨をする日取りが決まったなら、霊園や石材店にお墓の蓋をあけてもらうように頼みましょう。そして、骨壷を中に収めます。簡単ではありますが、こうしたものが基本的な流れとなります。

まとめ

生前建墓について、その行動や考え方のメリット、そして実際の流れについてご説明してきました。

生前建墓も含めた生前整理という行動や考え方は、自らの死のことであったり、また死後のことを考えることですから、気が滅入ってしまったり、ネガティブな気持ちを抱いてしまうかもしれません。

ですが、ご説明した通り、この考えや行動は、自分自身と遺してしまう家族などのために取る考えや行動ですから、むしろポジティブな意味合いのものなのです。そうした意識や受け取り方を持って、生前建墓について、一度ゆっくりと検討されてみてはいかがでしょうか。

三島尚大

三島尚大終活アドバイザー・カウンセラー

投稿者プロフィール

お墓・相続・保険・葬儀など、終活はでは色々なことを考えなければいけません。遺品整理という仕事を通じで数多くの相談者の皆様から学ばせて頂いた経験を活かして、あなたのこれからの人生をより良くするために、誠心誠意お手伝いをさせていただきます。『自分らしい』生き方を一緒に考えてみましょう!

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