後悔しない「終活」と不動産の将来について

「終活」という言葉は2008年に週刊朝日が造った言葉です。流行語大賞に二度ノミネートされるなどブームを巻き起こしその流れは今も続いています。

同じくよく耳にする「超高齢化社会」とは、国連の定義によると65歳以上の人口割合が全体の21%を超えた状態のことを指すのですが、日本は2013年に25%を超え、2025年には30%になるとも言われています。

日本で終活がブームになっているのは、単身で生活する人が多く、子どもや離れて暮らす家族に迷惑をかけないように葬儀やお墓の準備をする人が増えたため。でも終活はそれだけではありません。今住んでいる家はどうするのか、といった不動産もとても大切なことです。

後悔しない終活をするためにはどうすればいいのか、今所有する不動産の将来的なことを含めてまとめてみました。

死を考えるだけではない、終活は前向きに生きるためにすること

まず最初に、終活をこれから始めようとする人は終活に対してどちらかと言えば「暗い」イメージを持っている人が多いと思います。いつか訪れる死。葬儀やお墓について決めておくことは、あまり気がすすまないと感じる人もいますよね。

終活が始まった当初は、確かにそのような意味合いが強かったのですが、現在は「これから先の将来に向けて自分を見つめること」を意味するように変わってきています。今までの自分を振り返り、残りの人生を楽しむこと。それに加えて、自分が今どう考えてどのような行動を取るのかを整理すること、それが終活です。

今様々な企業や団体が終活に関するセミナーやイベントを開催し、関連書籍も多く出版されています。葬儀社などで体験できる葬儀体験は人気で、葬儀場で棺に入る経験をした人は、死ぬことと生きること、そして今すべきことは何かを考える大きなきっかけになる人が多いそう。

死ぬことは悲しいことかもしれませんが、自分の最後を自分で決められることは幸せなことです。後悔しないために今出来ることを一緒に考えていきましょう。

不動産をどうするかを話し合うことの重要性

終活を考えるにあたって忘れてはならないことの一つに、遺産相続があります。遺産と言うとお金と考えがちですが、不動産も大きな遺産です。家は高額な財産なのですが意外と見落としがちで、まだ自分が住んでいるから…と何も考えないままにしている人も多い項目。

でもあなたがいつまでも健康でいる保証はないですし、体調面で不安を抱えるようになり介護施設に移り住んだり、家族の状況が変わり急に子どもの家にお世話になることもあるかもしれません。

改めて不動産をどうするのかを家族と話し合いをしておくことは大切です。「自分が死んだら子どもが住むと思っていたのに、子はその気が全くなかった」というのを、話し合いをして初めて分かったというケースもあります。

不動産をどうするのかを考えることは、家にある物を整理したりすることにも繋がります。自分ではない誰かが住んだり、売却や解体、ということになっても、荷物をそのまま全て置いておくわけにはいきません。相続をするのであれば関連書類を揃えることも必要となります。

不動産購入時に作成した契約書や領収書などを受け渡せるように整理しておきましょう。

残された家族が驚くことも!不動産の相続税は意外と高い?

終活の大きなテーマの一つに「残された子どもや家族が困らないように整理をしておく」というのがあります。お金はあまり無いけれど、家を残しておけばきっと大丈夫だろう…と思っていると、想像していたよりも高い相続税に大きな負担となってしまったということもあり得ます。

良かれと思い残した不動産という財産。そこには税金がかかることを忘れてはなりません。残された家族が支払わなくてはならない不動産の相続税は、意外な盲点となっているのです。

相続税の対象となっているのは、不動産をはじめ遺品など相続する全てのものです。現金や車、貴金属などもこれらに含まれます。この合計価格が基礎控除額(3,000万円+相続人の数×600万円)の範囲を超えると相続税がかかります。他の相続財産価格-基礎控除額×税率が不動産の相続税になりますが、この税率は相続財産価格によって異なります。

不動産の相続税の基準となるのは基本的に「路線価」となり、これは毎年変わりますので事前にチェックしておきましょう。

不動産の相続税については知識が無いと理解するのが大変かもしれません。でも不動産の価値とそれにかかる相続税について把握し整理しておくことは、終活の一つでもあるのです。

親から子に名義を移すことを考えておきましょう

所有する不動産の将来のことを考えると、名義を親から子に移すことも念頭に入れておかなければなりません。お持ちの不動産の名義や権利(所有権、借地権)はご存知でしょうか。土地と建物の評価をきちんと把握することは非常に重要なことです。

子は親から受け継いだ親名義の家に住み続けることは可能です。相続登記に期限は無いため急ぐ必要はありませんが、いつか必ず名義を移さなくてはいけない時がきます。例えば売却をしたいタイミングで、親や祖父の名義のままだった場合、過去にさかのぼって相続の手続きをする必要があります。

相続する権利のある兄弟や、相続人が死亡している場合は配偶者やその子まで話し合いを持ち掛け確認をしなければならず、時間が経つほどに複雑化していくのです。

所有する不動産が幸せをもたらすものであってほしいと誰もが願うはず。終活はそんな不動産の将来についても視野に入れてほしいと思います。

三島尚大

三島尚大終活アドバイザー・カウンセラー

投稿者プロフィール

お墓・相続・保険・葬儀など、終活はでは色々なことを考えなければいけません。遺品整理という仕事を通じで数多くの相談者の皆様から学ばせて頂いた経験を活かして、あなたのこれからの人生をより良くするために、誠心誠意お手伝いをさせていただきます。『自分らしい』生き方を一緒に考えてみましょう!

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